市役所の公務員試験について試験内容や対策方法を解説

公務員専門学校比較ランキング※公務員試験対策に最適な学校の選び方

国家公務員や都道府県庁と同じくらい人気が高い市役所公務員試験(職員採用試験)について試験内容や日程並びに難易度などを解説しています。

公務員専門学校TOP >  市役所の公務員試験とは?難易度や日程・対策方法を解説

市役所の公務員試験とは?難易度や日程・対策方法を解説

市役所公務員試験(職員採用試験)の受験を検討している人の中には、試験の難易度がどのくらいなのか気になる人もいるでしょう。

国家公務員試験や都道府県庁の試験などと比較すると難易度が低いというイメージですが、合格倍率からすると必ずしもそうとは言い切れません。

また、市役所公務員試験(職員採用試験)は出題範囲が幅広いため、計画的に勉強をすすめていくためにも適切な対策が必要です。

今回は、市役所公務員試験(職員採用試験)の難易度や試験日程、対策方法などについて詳しく解説していきます。

目次

市役所公務員試験(採用試験)の難易度

市役所公務員試験(採用試験)の難易度

市役所公務員試験(職員採用試験)の難易度はどのくらいなのでしょうか。実際の合格倍率なども確認しながら解説していきます。

市役所公務員試験(職員採用試験)の難易度は自治体により異なる

市役所公務員試験(職員採用試験)の難易度は、結論からいうと自治体により異なるといえます。

たとえば、2020年度の東京都八王子市役所公務員試験(職員採用試験)行政職員の1次試験受験者は1,607人でしたが、1次試験合格倍率は約3.5倍、2次試験合格倍率は約1.4倍、最終合格者倍率は約20.3倍という結果となっています。

また、同じく2020年度の大阪市茨木市の市役所公務員試験(職員採用試験)事務系職員では、大卒程度の受験者数が779名でしたが、1次試験合格倍率が約5.6倍、2次試験合格倍率が約1.7倍、最終合格倍率が約31.2%となっています。

一般的に、市役所公務員試験(職員採用試験)は国家公務員や地方公務員試験(職員採用試験)と比較すると難易度が低めといわれることが多いですが、これらの合格倍率をみると決して簡単な試験だとは言い切れません。

難易度は事務系と技術系でも異なる

市役所公務員試験(職員採用試験)の難易度は、事務系職員と技術系職員とでも異なります。

たとえば、2020年千葉県柏市の市役所公務員試験(職員採用試験)大卒程度では、一般事務Aの合格倍率は約8.4倍なのに対し、保健師は約2.3倍、建築技師は約1.8倍となっています。

また、2021年埼玉県和光市の市役所公務員試験(職員採用試験)では、一般事務(大卒程度)の合格倍率が約19.1%であるのに対し、保健師、土木技師がともに約5.0倍となっています。

このように、事務系か技術系かによっても難易度が異なることがわかります。

必ずしも大卒・高卒である必要はない

市役所公務員試験(職員採用試験)には「大卒程度」や「高卒程度」といった区分が設けられていますが、申込資格として必ずしも大学や高校を卒業していることは求められていません。

実際に学歴があるかどうかよりも、大卒程度または高卒程度の知識や能力を備えているかどうかが問われるのです。そのため、大学を卒業していなくても、それと同等の能力があれば市役所公務員試験(職員採用試験)大卒程度に合格することは可能です。

市役所公務員試験(職員採用試験)の試験日程

市役所公務員試験(職員採用試験)の試験日程

市役所公務員試験(職員採用試験)の試験日程は、実施日程によりA日程・B日程・C日程・D日程の4つがあります。具体的な日程は以下の通りです。

日程 市役所公務員試験実施日
A日程 例年6月第4日曜日
B日程 例年7月第2日曜日
C日程 例年9月第3日曜日
D日程 例年10月第3日曜日

これらの市役所公務員試験(職員採用試験)日程は、あくまでも例年のデータなので今後変更になる可能性もあり、自治体によってはこれら以外の日程で市役所公務員試験(職員採用試験)が行われることもあります。

市役所公務員試験(職員採用試験)は併願受験が可能なので、試験日程が複数あるということはそれだけ受験できる市役所が多くなるというメリットがあります。

多くの市役所公務員試験(職員採用試験)は、C日程の9月第3日曜日に行われるため、例年6月に実施される地方公務員試験(職員採用試験)大卒程度との併願も可能です。

なお、A日程は県庁所在地といった大きな自治体の市役所公務員試験(職員採用試験)が行われることが多く、地方公務員試験(職員採用試験)大卒程度と同時期に行われるため併願は難しいかもしれません。

職員採用試験の主な内容

職員採用試験の主な内容

市役所公務員試験(職員採用試験)で出題される主な試験内容について解説していきます。

市役所公務員試験(職員採用試験)で出題される主な試験

市役所公務員試験(職員採用試験)では、主に次の試験が実施されます。

  • 教養問題
  • 専門試験
  • 論文・作文試験
  • 面接試験(人物試験)
  • 適性検査、事務能力診断検査など

一般的には、1次試験では筆記問題が出題され教養問題と論文・作文試験を、2次試験で面接試験(人物試験)を行う自治体が多いですが、市役所公務員試験(職員採用試験)の中には専門試験を実施するところもあります。

また、自治体によっては適性検査や事務能力診断検査などで公務員としての適性をチェックすることもあります。

【教養試験】

市役所職員として必要とされる一般教養を、択一式で解答します。基本的な計算能力や文章理解力などのほか、幅広い分野の基礎知識が問われます。

市役所公務員試験(職員採用試験)の多くは教養試験のみとなるため、確実に知識を蓄える必要があります。

【専門試験】

市役所公務員試験(職員採用試験)では、教養試験のみを行う自治体が多く専門試験を実施するところはそれほど多くはありません。しかし、A日程やB日程の市役所公務員試験(職員採用試験)では実施することもあるため、自分が受験する市役所公務員試験(職員採用試験)の試験内容を必ず確認してください。

【論文・作文試験】

市役所公務員試験(職員採用試験)の1次試験で、論文・作文試験が実施されることが多いです。一般的に60分から90分の時間内に与えられた課題に対する自分の考えを1,000文字前後で記述します。

論文は練習を繰り返すほど力が付く試験内容なので、受験する市役所公務員試験(職員採用試験)に論文・作文も含まれている場合は練習を重ねて対策をとりましょう。

【面接試験】

市役所公務員試験(職員採用試験)の2次試験では、面接試験が行われます。面接は個別面接がメインとなりますが、自治体によっては集団面接や集団討論を行うこともあります。

近年は、面接試験の重要度が増している傾向にあるため、教養試験の対策と併せて面接試験対策もしっかりと行いましょう。

【適性検査、事務能力診断検査など】

市役所公務員試験(職員採用試験)では、受験者が市役所職員としての適性を有しているかをみるために、適性検査(SPI)や事務能力診断検査などを行うところがあります。

基本的には、事前に特別な対策をとる必要はないといえます。

職員採用試験の出題科目一覧

職員採用試験の出題科目一覧

市役所公務員試験(職員採用試験)の教養試験や専門試験で出題される科目を一覧表にまとめました。いずれも一般的な試験科目ですが、自治体により出題される科目と出題されない科目があるほか、科目ごとの出題数が異なることがあります。

受験する市役所公務員試験(職員採用試験)の具体的な出題科目や出題数は、過去問などで確認して対策を取りましょう。

市役所公務員試験(職員採用試験):教養試験の出題科目

市役所公務員試験(職員採用試験)の教養試験は、細かく分けると「一般知能」と「一般知識」がありますが、一般知能に重点が置かれているケースが多いです。

一般知能 数的処理 ・数的推理・判断推理・空間把握・資料解釈
文章理解 ・現代文・英文
一般知識 人文科学 ・世界史・日本史・地理・思想・文芸
自然科学 ・数学・物理・化学・生物・地学
社会科学 ・法律・政治・経済・社会・時事

市役所公務員試験(職員採用試験)の教養試験科目は、高校卒業までに勉強した主要5科目(英国数理者社)の内容となっており、大学入試共通テスト程度と捉えて問題ないでしょう。

中には難問が出題されることもありますが、満点をとることよりも幅広い範囲をカバーする方が市役所公務員試験(職員採用試験)合格のポイントとなります。

市役所公務員試験(採用試験):専門試験の出題科目

市役所公務員試験(採用試験)のA日程やB日程などでは、専門試験が行われるところもあります。

教養科目よりも専門的な知識が必要になるため、専門試験が行われる市役所公務員試験(採用試験)を受験する場合は、より勉強が必要です。

専門試験の出題科目の一覧表はこちらです。

法律科目 ・憲法・行政法・民法・刑法・労働法
経済科目 ・経済原論・財政学
行政科目 ・政治学・行政学・国際関係・社会政策

市役所公務員試験(採用試験)の専門試験には、一般的に必須解答と選択解答があり、選択解答はさらに科目選択と問題選択のふたつがあります。自分が受験する市役所公務員試験(採用試験)の出題タイプを過去問などで確認しておくことをおすすめします。

市役所公務員試験(採用試験)対策のポイント

市役所公務員試験(採用試験)対策のポイント

市役所公務員試験(採用試験)は出題範囲が広いため、ポイントを押さえて勉強をすすめていくことが大切です。

そこで、筆記試験(教養科目・専門科目)や論文・作文試験の勉強方法や、面接試験対策などのポイントについて解説します。

筆記試験(教養科目・専門科目)の試験対策

市役所公務員試験(採用試験)の教養科目では、一般知識の「数的処理」「文章理解」を優先的に勉強しましょう。市役所公務員試験(採用試験)では、このふたつの科目の出題数が多い傾向があるためです。

「数的処理」「文章理解」でどのくらいの点数がとれるのか把握できるようになったら、残りの点数をほかの科目で獲得できるよう勉強のスケジュールをたてます。なお、苦手科目の克服も大事ですが、あまり時間をかけ過ぎないこともポイントです。

専門科目は、大学の専攻過程レベルの問題が出題されます。過去問や対策問題集などを繰り返し解くことが大切ですが、難易度が高いこともあるため公務員資格予備校などを利用することも検討すると良いでしょう。

時事問題も、筆記試験の中では出題数が多い傾向があり、教養択一式だけでなく記述問題や面接試験対策としても役立ちます。日頃からニュースに関心を持ち、関連する事柄などについても調べてまとめておきましょう。

論文・作文試験対策

市役所公務員試験(採用試験)の1次試験または2次試験では論文・作文試験が出題されることが多いです。論文と作文には一般的に次のような違いがあります。

論文 社会問題や課題に対して自分の考えを述べる。たとえば、労働問題、環境問題、少子高齢化問題、災害対策、男女平等参画社会といったテーマがある。
作文 自分の経験や考え、将来の希望といったことを述べる。たとえば、市役所職員として取り組みたい仕事、市役所職員に必要なスキルとは、自分が理想とする市役所職員像とは、といったことがある。

論文試験では、長文読解力を鍛えることと内容をまとめる力が必要になります。作文試験では、自分の考えをわかりやすくアウトプットする力が必要です。

論文・作文ともに繰り返し練習することが上達への近道となるため、手を動かして何度も練習しましょう。独学でも対応可能ですが、公務員資格予備校の論文・作文対策講座を受講することもおすすめです。

面接試験対策

市役所公務員試験(採用試験)の2次試験以降には面接試験が行われます。近年、市役所公務員試験(採用試験)の多くはこの面接試験を重要視する傾向にあり、受験者はこれまで以上に対策を講じておく必要があります。

面接方式は個別面接・集団面接・集団討論といったものがありますが、いずれも大切なのは「内容が矛盾しないこと」です。内容の矛盾を防ぐためには、エントリーシートを入念に作成し、第三者に内容を確認してもらうと良いでしょう。自分では気が付かない矛盾点も第三者なら気が付くケースが多いためです。

また、面接の想定質問集などを参考にして回答を作成し、第三者に確認してもらった後は、声に出して読む練習も繰り返しましょう。さらに、面接に必要なマナ―の確認や当日の服装なども事前に確認しておくと良いでしょう。

まとめ

市役所公務員試験(採用試験)の試験日程は大きく4つの日程がありますが、9月に行われるC日程が採用されることが多いです。

1次試験は主に教養問題、専門試験、論文・作文が行われますが、自治体によって試験内容の組み合わせが異なります。2次試験は面接試験が行われるため、何度も練習を繰り返して対策を講じておきましょう。

なお、受験する市役所公務員試験(採用試験)の日程や試験内容など、最新情報についてはホームページなどで確認してください。

<<広告・PR欄>>

東京アカデミー

東京アカデミーの公式ホームページです。
http://www.tokyo-ac.jp/

クレアール

クレアールの公式ホームページです。
http://www.crear-ac.co.jp/

Z会

Z会の公式サイトです。
http://www.zkai.co.jp/ca/g/koumuin/index.html

公務員専門学校比較ランキング※公務員試験対策に最適な学校の選び方

ページトップへ戻る

サイトマップ | 企業概要 | 個人情報保護の方針 | 利用規約 | お問い合わせ

Copyright (C) 公務員専門学校比較ランキング※公務員試験対策に最適な学校の選び方 All Rights Reserved.