公務員試験の数的処理を解くコツや勉強法を解説

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今回は公務員試験の数的処理の出題傾向や勉強のコツなど紹介していきます。苦手に感じている方や得点源にしたい方はぜひ参考にしてみて下さい。

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公務員試験の重要科目「数的処理」とは?問題の傾向や勉強法を紹介

公務員試験の勉強をしている人の中には、教養択一問題の「数的処理」が苦手な人もいるでしょう。文系の人や数学が得意でない人は、どうしても「解けない」と苦手意識を持ちがちです。

しかし、数的処理は教養科目の中でも出題数が多い科目なので、しっかりとした対策をとる必要があります。

そこでこの記事では、公務員試験における数的処理の重要性や詳しい出題内容を解説するとともに、勉強法についても解説していきます。

目次

公務員試験における「数的処理」の重要性

公務員試験における「数的処理」の重要性

公務員試験の1次試験に行われる筆記試験では、国家公務員や地方公務員などほとんどすべての公務員試験において教養択一問題が出題されます。

教養択一問題は、「一般知能分野」と「一般知識分野」にわかれ、数的処理は文章理解とともに一般知能分野に該当します。なお、一般知識分野には、人文科学・自然科学・社会科学科目があります。

一般知能分野 数的処理・文章理解
一般知識分野 人文科学・自然科学・社会科学

教養択一問題は、上記5つの科目から出題されますが、特に出題数が多い科目が数的処理です。たとえば、国家公務員(一般職・大卒程度)の出題割合は以下のようになっています。

数的処理 16題
文章理解 8題
人文科学・自然科学・社会科学 13題
参考:試験問題例 一般職(大卒)|国家公務員試験採用情報NAVI
https://www.jinji.go.jp/saiyo/siken/mondairei/15_00_3.pdf

数的処理は文章理解の2倍、また、人文・自然・社会科学の合計問題数よりも多く出題されていることがわかります。地方公務員試験などでも同じように数的処理の問題数が多い傾向がみられるため、公務員試験において数的処理対策は大変重要だといえるでしょう。

4つの科目と例題

4つの科目と例題

公務員試験における数的処理は、「数的推理」「判断推理」「空間把握」「資料解釈」の4つの科目で構成されています。それぞれ問題の特徴や対策が異なりますが、レベル的には中学校の数学程度となっています。

では4つの科目それぞれについて詳しく解説するとともに、どのような問題が出るのか例題も確認していきましょう。

公務員試験数的処理①:数的推理

公務員試験の数的処理の「数的推理」科目では、論理的に計算し、なおかつ短時間で解答できる能力が試されます。

出題分野は中学校までに学習する項目が多く、たとえば以下のようなものがあります。

  • 比と割合
  • 整数・約数・倍数
  • 数列
  • 確率・場合の数
  • 二次関数
  • 面積や体積 など

数的処理の中でも数的推理が最も数学的な問題に近いため、数学が苦手な人は点数に結び付けることが難しい科目といえます。

文系の人の中には数的処理、特に数的推理が「解けない」となると、捨て科目にしようと考える人もいるかもしれません。しかし、先にも触れたとおり一般知能分野の出題数は多いため、完全に捨て科目にすることはおすすめできません。

満点を取る必要はありませんが、なるべく早い時期から勉強時間をつくり解き方のコツをつかむことで、苦手意識を克服できるようにしましょう。

数的処理「数的推理」の例題

ではここで、公務員試験数的処理の数的推理の例題を見てみましょう。

<国家公務員試験(一般・大卒程度)>

ある店が 定価 800円の弁当を 60個販売しようとしたところ 売れ残りが出そうだったので途中から定価の 100円引きで売ったが それでも売れ残ったため最終的に定価の 300円引きで売ったところ完売した。売上額を計算したところ 60個全てを定価で売った場合よりも売上額が 5,500円少なく また 値引きして売った弁当の総数は 30個よりも少なかった。このとき それぞれの価格で売れた弁当の数の組合せが何通りか考えられるが そのうち定価で売れた弁当の数が最も多い組合せにおいて 定価の300円引きで売れた弁当の数はいくつか。ただし それぞれの価格で売れた弁当の数は1個以上あるものとする。

引用:試験問題例 一般職(大卒)|国家公務員試験採用情報NAVI
https://www.jinji.go.jp/saiyo/siken/mondairei/15_00_3.pdf

  1. 12個
  2. 14個
  3. 16個
  4. 18個
  5. 20個

この問題の正答は4です。

公務員試験数的処理②:判断推理

公務員試験の数的処理の中の「判断推理」科目は、数的推理のように数学的な要素が少なく論理パズルのような問題となっています。そのため、算数や数学が苦手な人でも点数が取りやすい科目となります。

判断推理の具体的な問題内容としては、順番や位置を考える問題や、試合(トーナメント戦、リーグ戦絵)問題、嘘をついている人を見抜く問題などがあります。公務員試験の中でもゲーム感覚で解ける問題も多いため、数学が苦手な人はぜひ得点につなげたい分野です。

問題文をよく読めば解答がわかる問題が多いとはいえ、時間のかかり過ぎには注意しましょう。

数的処理「判断推理」の例題

公務員試験数的処理の判断推理分野の例題も見ていきましょう。

<国家公務員試験(一般・大卒程度)>

体育館にいたA、B、C、図書館にいたD〜Gの計人が次のような発言をしたが、このうちの人2の発言は正しく、残りの5人の発言は誤っていた。正しい発言をした人の組合せとして最も妥当なのはどれか。ただし7人のうちテニスができる者は2人だけである。

A:「私はテニスができない。」
B:「テニスができる人はいずれも図書館にいた。」
C:「A、Bの発言のうち少なくともいずれかは正しい。」
D:「Eはテニスができる。」
E:「Dの発言は誤りである。」
F:「D、Eの発言はいずれも誤りである。」
G:「図書館にいた4人はテニスができない。」

引用:試験問題例 一般職(大卒)|国家公務員試験採用情報NAVI
https://www.jinji.go.jp/saiyo/siken/mondairei/15_00_3.pdf

  1. A、C
  2. A、G
  3. B、F
  4. C、E
  5. E、G

この問題の正答は5です。

公務員試験数的処理③:空間把握

公務員試験の数的処理の中の「空間把握」科目は、展開図や立体図、図形の回転といった問題が該当します。空間認識に関する能力を問われる分野で、苦手とする人が多い分野でもあります。

空間把握分野では、たとえば次のような項目が出題されます。

  • 展開図
  • 立体図形(投影図や正多面体など)
  • 移動・軌跡
  • パズル・積み木・一筆書き・さいころ など

図を見ただけで「解けない」と感じてしまう人が多いですが、実は空間把握能力はある程度鍛えることが可能です。公務員試験用の参考書や過去問を解いて、問題のパターンや解き方のコツを会得しましょう。

なお、国家公務員試験(専門・一般)では教養科目よりも専門科目のほうが配点比重が高いため、空間把握が苦手だからといってあまりにも多くの時間をかけ過ぎるのはおすすめできません。

自分が受験する公務員試験の職種に応じて勉強時間を配分すると良いでしょう。

数的処理「空間把握」の例題

では、公務員試験数的処理の空間把握の例題を見てみましょう。

<東京都職員採用試験1類B>

正八面体の八つの面のうち、二面を黒、残りの六面を赤に塗り分ける。このときにできる正八面体の種類の数として、妥当なのはどれか。ただし、回転して同じになる場合は、同種類とする。

引用:東京都職員採用試験1類B(令和2年度)
https://www.saiyou.metro.tokyo.lg.jp/saiyou2020/02mondai/1-b/kyoyou/02kyoyou-ippan.pdf

  1. 3種類
  2. 4種類
  3. 5種類
  4. 6種類
  5. 7種類

この問題の正答は1です。

公務員試験数的処理④:資料解釈

公務員試験の数的処理の「資料解析」は、数学を苦手とする人でも得点につなげやすい科目で、時間をかけて学習するほど得点に結び付く可能性が高いです。

というのも、公務員試験の資料解析問題はいくつかのパターンに分かれており、何度も繰り返し解くことで、解き方のコツや計算方法などを身につけることできるためです。

公務員試験の資料解釈の問題は、次のようなデータが出題されることが多いです。

  • 構成比率
  • 実数
  • 累積
  • 指数
  • 増加率・減少率 など

なお、これらのデータや資料の分析能力があるかよりも、より早く正確に計算できるかどうかが重要になります。

数的処理「資料解釈」の例題

では、公務員試験数的処理の資料解釈の例題を見ていきましょう。

<国家公務員試験(総合・大卒程度)>

表1、2、3は、ある地域において 20~70歳代の者を対象に実施した老後の生活に関するアンケートの結果を年齢階層別に示したものである。これらからいえることとして最も妥当なのはどれか。

国家公務員試験

1.質問Ⅰにおいて「不十分」と回答した 30歳代の者がアンケート回答者全体に占める割合は約16%である。
2.質問Ⅰにおいて「十分進めている」と回答し かつ 質問 において「預貯金」と回答した 60歳代の者が 60歳代のアンケート回答者全体に占める割合は約5%である。
3.質問Ⅰにおいて「何もしていない」と回答した者の数は 年代が高くなるにつれて少なくなる。
4.質問 において「生命保険・個人年金保険」と回答した 50歳代の者が50歳代のアンケート回答者全体に占める割合は 20%である。
5.質問 において「株・有価証券」又は「その他」と回答した 20歳代の者が アンケート回答者全体に占める割合は 5.5%である。

引用:人事院「国家公務員試験 採用情報NAVI」基礎能力試験
https://www.jinji.go.jp/saiyo/siken/mondairei/14_1.pdf

この問題の正答は4です。

苦手を克服|公務員試験数的処理の勉強法

苦手を克服|公務員試験数的処理の勉強法

公務員試験の数的処理は、文系の人にとってはどうしても苦手科目となってしまうものです。しかし、地方上級公務員試験や市役所試験では特に、数的処理を捨て科目としてしまうのはおすすめできません。

そこで、公務員試験数的処理が苦手な人ほど取り組んでもらいたい勉強法の3つのコツを紹介します。

  • 過去問を解いて出題傾向を知る
  • 何度も反復して解き方のコツをつかむ
  • できるだけ短時間で解けるようトレーニングする

公務員試験数的処理の勉強においても、過去問を解くことは必須です。過去問を解くことで、これまでにどのような問題が出されたのかを把握することができます。

そして、何度も繰り返し解くことで自分の苦手な項目がわかったら、あとはひたすら類題を解いて解き方のコツをつかみましょう。

また、公務員試験は問題数が多いのでできるだけ短時間で解けるようにトレーニングすることも大切です。

独学では難しい場合は、資格予備校などを利用して効率よく学習するのもおすすめです。

まとめ

公務員試験の教養択一問題において、数的処理は出題数が多い傾向があるため、時間に余裕のある早い段階から学習を始めることをおすすめします。

数的処理は数学ではないので苦手意識を持たずに、繰り返し問題を解くことで問題のパターンや解き方のコツをつかみましょう。

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