公務員専門学校とは?について詳しく解説

こちらの記事では、公務員試験の合格を目指す方を対象に公務員専門学校とはどういったところで、通うことのメリットとは何なのかを解説しています。
また、公務員専門学校とは何かを知っていただいた上で、公務員専門学校に通うことは公務員試験を受けた際に学歴上優位になるのかどうかも解説。
さらに、多くの方が気にするポイントとして、学生や社会人が公務員専門学校に通う「両立」は可能なのか、公務員専門学校に通うのに必要な費用はどれくらいなのかもお教えします。
公務員専門学校とは何かを詳しく知りたい方、公務員専門学校に通おうか悩んでいる方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
地方・国家公務員試験合格への最短距離

公務員専門学校とは文字通り、"公務員"を目指す方にに勉強を教えてくれる"専門学校"。
毎年多くの合格者を輩出し、たくさんの公務員を排出する公務員専門学校は、試験合格への近道と言えそうですよね。
各学校とも長年の公務員試験の出題傾向を分析するとともに最新の入試傾向を加味した指導を行なっているので効率よく学習することが可能です。
ちなみに、日本では公務員予備校もあります。こちらも公務員を目指す方が通うところですが、公務員専門学校との違いは予備校の方が比較的費用が安い点です。ただし、カリキュラムなどのクオリティにばらつきがある点がデメリット。
公務員が目指せる専門学校はどこ?
公務員専門学校という名称ではなくても、公務員コースを設置しているところもあります。
例えば、法律専門学校やビジネス専門学校などは、沢山あるコースや学科の1つに公務員コース/学科を設けていることも多いです。
高校卒業後の進路に検討している場合は、公務員専門学校だけでなく、法律専門学校やビジネス専門学校も一緒に探して候補を増やして理想の環境を選ぶことをおすすめします。
合格率で選ぶなら公務員専門学校
公務員専門学校は、手厚いサポートと圧倒的な学習時間が確保されながら試験対策に集中できるため、合格率が高いのが特徴。
公務員試験合格者のほとんどが公務員専門学校や公務員予備校の公務員講座を利用していているくらい、多くの公務員が通った道です。
各公務員専門学校とも長年の実績に加え、試験に関する情報量も豊富。
最新の入試傾向を加味した指導・模試を行なっているので、公務員試験では必ずといっていいほど出される時事問題などにも対応可能。
テキストだけではどうしても最新の情報をカバーできないので、それらをサポートしてくれる公務員専門学校はありがたい存在と言えます。
人物試験対策もバッチリ
また、一人では難しい面接対策や論作文対策など、独学ではなかなか習得していくことが困難な試験についても、プロの講師による添削や指導などきめ細かなサポートを受けられるのが魅力。この面接や論文対策が本当に重要なのです。
まとめると、公務員専門学校とは集中できる環境で効率よく学習することができ、公務員試験に備えるためのノウハウを吸収できる場所。個人ではこの最新のノウハウを集めることはなかなか困難なため、多くの方に利用されているのです。
公務員専門学校とは…
・長年のノウハウあるため公務員試験合格のための近道になる
・最新の入試傾向に備えられる、独学では難しい論文・面接対策もできる
公務員専門学校から目指せる職種は?

ここでは、公務員専門学校から目指せる主な職種について紹介します。
もちろん、下記以外の職種も目指せる公務員専門学校はあるので、自分が目指す職種が無い場合は、公務員専門学校に直接確認してみると良いでしょう。
まず、国家公務員は、「総合職」「一般職」「専門職」の3種類に分けられ、総合職は官僚と呼ばれるエリート枠であり、受験資格は大学卒業以上。
一般職は高卒以上が受験可能で、専門職も高卒以上で受験可能です。
総合職・一般職 | 行政府(1府12省庁/出先機関等)、司法府(裁判所)、立法府(国会) |
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専門職 | 国税専門官、財務専門官、外務専門職員、労働基準監督官、皇宮護衛官、航空管制官、食品衛生監視員など |
いっぽう、地方公務員は、学歴によって上級(大卒)、中級(短大)、高卒(初級)に分けられています。
行政職 | 県庁・市役所・区役所・自治体の業務、学校事務、警察事務 |
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技術職 | 土木、電気、建築、機械、化学、農業 |
公安職 | 警察官、消防士 |
心理・福祉職 | 児童相談所、福祉事務所など |
公務員専門学校では、一般職や初級の合格を目指す学生が多いですが、上級や中級などの大卒・短大卒程度の資格の公務員を目指すケースも少なくありません。
公務員専門学校によっては、大学と提携して通信教育を受講し、大学卒業資格を得ることが可能な校舎もあるので、気になる人は探してみると良いでしょう。
専門学校に通うと有利・不利?学生や社会人でも両立可能?

よく聞かれる質問として、「公務員試験を受ける際に公務員専門学校に通っていれば有利になりますか?」「大卒・高卒などの学歴で差はつきますか?」と尋ねられることが多いです。
しかし、答えはNO。逆に、不利になりますか?という質問に対しても、答えはNOです。
まずは、この公務員専門学校の優位の有無や、学歴の差について詳しく解説します。
大卒、高卒など学歴は関係がない!その理由
県庁や市役所で働く公務員や消防士、などの一般的な行政職公務員と呼ばれる公務員に関して言えば、公務員専門学校を出たことによる有利、不利は影響ありません。
また大卒であるから有利、高卒・短大卒業者であるから不利といった学歴の差も、それほど関係はないでしょう。
※一部地方自治体によっては大卒、短大卒以上などを求める所もあるといった情報もありますが、少数です。
ほとんどの公務員試験は、年齢制限のみ。大卒で就業経験のある方であっても、公務員試験は新卒と同じように受験することが可能。
実際に公務員専門学校や予備校で勉強した社会人の方も公務員試験に合格しています。
ただ、社会人の方や、逆に社会経験の少ない高卒などの方が気をつけるべきは、面接。しかし、公務員専門学校に通っていれば面接も色々なシチュエーションを想定して対策を教えてくれるので安心です。
このような幅広い指導によって公務員専門学校が高い合格率を出しており、大卒・高卒問わず多くの方がおすすめしているのも納得といったところです。
学生や社会人でも両立可能?
こちらもよく聞かれる質問。当サイトで紹介している公務員専門学校などは、大学生や社会人でも利用できる講座を設置しているので、大学の授業や仕事と両立しながら合格を目指すことはできます。
また、多くの公務員専門学校では午前・午後クラスのみならず夜間クラスも併設しているので、会社帰りでも受講しやすいカリキュラム編成になっています。
さらに大手の資格学校や公務員専門学校では、DVDやウェブ動画、DL音声によるフォローサービスを提供しています。急な残業やゼミの予定があっても、後日ちゃんと講義・学科を受講できるので安心です。
また、学習期間を2年間設けてじっくり学習していく大学2年生対象コースもあるので、ゆとりを持って公務員試験対策を行えます。
公務員になるには…
・学歴は関係ないケースが多い。注意点は年齢制限!
・公務員専門学校に通っているからと言って、試験で有利になるわけではない
・専門学校には夜間クラスもあるため、学生・社会人でも両立可能!
公務員専門学校の選び方

上でお話ししたように、公務員試験の勉強をしている人は、高卒の方・現役大学生・大卒の方・社会人など様々なバックグラウンドを持った人がいます。
そのため、ニーズに応えるべく公務員専門学校なども全国各地に校舎を展開し、多彩な受講スタイルを提供しています。
通学講座だけでも、平日や週末を含めて様々な時間帯で教室講座やDVD講座などを受講することが可能。
また、仕事が忙しく講義になかなか出席できない人や最寄に校舎がない人にも、通信講座を設けて地域に関係なく最新の講義を教室生と同様に受講できるような環境を整えています。
通信講座でも教室クラス同様のサポートが受けられるようメールやFAX、電話での質問相談や模擬面接対策をWEBカメラで実施してくれる学校などもあるので安心です。
これらを踏まえた上で公務員専門学校の選び方としては下記3つのポイントが入学後に後悔しないために重要です。
- 合格実績で選ぶ
- 無料のオープンキャンパスを利用して学校の雰囲気や詳細内容を知る
- 少人数クラスや教師、受講時間などの条件で選ぶ
合格実績で選ぶ
やはり、合格実績が豊富な公務員専門学校のほうが自分も後に続ける可能性は高くなります。
合格者数だけでなく、より正確な実績が分かる合格率も注意して確認したいところ。
また、もし自分が目指す職種が決まっている場合はその合格実績も確認しておきましょう。
合格率など実績が豊富な公務員専門学校であれば、情報量やノウハウが豊富で最適な指導が受けられるからです。
実際、合格実績豊富な公務員専門学校には地元の高校生だけでなく、全国各地から生徒が集まってきます。
無料のオープンキャンパスを利用して学校の雰囲気や詳細内容を知る
公務員専門学校の公式サイトやパンフレットで魅力的であっても、校舎や学習環境の雰囲気や空気感などは実際に足を運んでみないと分かりません。
したがって、入学を検討している公務員専門学校には、オープンキャンパスなどに参加して自分の目でちゃんと確かめることをおすすめします。
どんな生徒が通っているのか、講師やスタッフなど職員の対応や相性は良いのか、詳しく知れるメリットがあります。
少人数クラスや教師、受講時間などの条件で選ぶ
実際に体験授業が受けられる場合は、積極的に参加して授業内容や教材の質を確かめることも大切です。
また、授業形態は少人数のほうが講師との距離が近く、質問や相談も容易。
社会人や大学生の人でダブルスクールを検討している場合は、通学できるスケジュールで講義が実施されているか、時間割などもちゃんと確認しておきましょう。
入学試験は難しい?

公務員専門学校は、他の専門学校と同じように公務員コースも試験に合格できないと入学できません。
とは言っても、大学受験と違い、公務員専門学校はそこまで難しい試験ではないです。
試験は書類審査や面接が多く、筆記試験は授業料が減免される特待生の選抜試験のときに設けられています。
したがって、公務員専門学校は学力よりも人物重視で合否が決まることが多く、余程のことがない限りは不合格にならないでしょう。
公務員専門学校の試験は合格率ほぼ100%なので、そこまで心配する必要はありません。
資格予備校は無試験で誰でも勉強可能
公務員専門学校と違い、資格予備校は誰でも入学可能なので、試験もありません。
講座の費用さえ払えれば誰でも利用可能です。
ただし、授業料の減免など特待制度にチャレンジする場合は試験を受験して合格する必要があり、難しいと言えます。
したがって、高校生よりも大学生や社会人がダブルスクールで利用することが多いです。
公務員専門学校の学費・費用はいくら?期間は?

公務員専門学校に通う際に気になるのが、学費と通学期間ではないでしょうか。
公務員専門学校の受講期間は、1年~2年間コースが一般的。そして、学費は主に授業時間数(コマ数)や受講期間によって大きく異なります。
大学生などは、いつから公務員試験対策を始めればよいのかわからないという方もいるかも知れませんが、公務員専門学校のコースに応じて大学2年~3年くらいから初めて見るとよいでしょう。
また、資格予備校の公務員講座は大学生協経由で申し込めば、学費の割引が適用されるので、お得に受講可能です。
試験勉強に専念できる人向け「全日制コース」
まず、一番高額の学費がかかるのは全日制クラスです。
コース費用は50万円から100万円程度の費用が生じ、受講期間は1年から2年とコースによって異なります。学校によっては、3ヶ月ほどの短期間集中コースを用意しているところもあります。
高校の授業のように、朝から夕方まで時間割がぎっしり詰まっており、クラスごとに担任が付いてサポート。
教室は全日制コースの生徒専用に用意されているので、自習室などの席取りで悩む心配もなく、好きなだけとことん学習可能です。
講師も生徒一人ひとりにサポートしているので、モチベーションの維持や質問・相談も気軽に行えるため、知識の理解・定着も徹底されています。
ただし、全日制は朝から夕方にかけてカリキュラムが構成されているので、学生や社会人などはスケジュール的に学業や仕事との両立が難しいデメリットがあります。
公務員専門学校の公務員学科を卒業すると専門士と呼ばれる学位が授与される校舎も多いので、高校生の進路先としておすすめです。
社会人・大学生を対象にした専門学校・予備校の「公務員講座」
社会人や学生でも無理なく学べるのが、公務員講座です。
学費は30万円から50万円程度が相場となっており、こちらも受講期間は主に1年から2年となっています。
全日制に比べて授業数が少ないため、その分費用も抑えられています。
ただし、自習室は固定ではないので、生徒が多い週末や平日夜間は座席が満席になることも珍しくありません。
なお、予備校だけでなく公務員専門学校でも夜間に大学生・社会人向けに講座を開設している校舎も多いです。
公務員専門学校・予備校の費用は…
・全日制だと50万円~100万円程度。その分手厚いサポートが受けられる!
・公務員講座だと30万円から50万円程度。全日制よりも授業数が少ない
おすすめの公務員専門学校
ここからは、当サイトが口コミ・評判をもとに選ぶおすすめの公務員専門学校をご紹介します。
授業参加型の予備校や通信添削講座など、様々な種類の専門学校をピックアップしているので、学校選びの参考にしてみてください。
東京アカデミー

東京アカデミーは、公務員試験の中でも特に地方公務員に強く、地方上級をはじめ多くの合格者を輩出している大手の資格予備校。完全生講義が特長で、緊張感をもって受講できるだけでなく、先生が生徒の理解度を確認しながら柔軟な講義を行ってくれると評判。高校生向けのコースも充実していますが、大学生に人気が高く、ダブルスクールで通っている人が多いです。
特徴 |
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公務員試験の合格実績が高く、地方公務員に強い |
受講スタイル |
教室・通信・全日制 |
校舎情報【全国32校舎】 |
青森校、仙台校、秋田校、大宮校、津田沼校、東京校、お茶の水校、池袋校、立川校、町田校、横浜校、新潟校、静岡校、名古屋校、金沢校、京都校、大阪校、難波校、神戸校、岡山校、広島校、高松校、松山校、北九州校、福岡校、長崎校、大分校、熊本校、鹿児島校 |
クレアール

クレアールは、時短学習で合格可能な通信講座を開講している資格予備校。特に心理系公務員に強く、毎年多くの最終合格者を輩出しています。就職先として心理系公務員を考えている方におすすめです。クレアール独自の勉強法・カリキュラムによって、時間・コストともに負担のかかる公務員試験にも最小限の学習時間と費用で合格に導きます。
特徴 |
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「非常識合格法」で最高の時短学習を提供 |
受講スタイル |
通信講座 |
Z会

通信添削で東大・京大など超難関大学に高い合格実績を誇る受験対策で評判高いZ会。難関試験に強いZ会は、公務員試験に関しても優れた実績を持っており、公務員試験に強いTACと共同開発した公務員講座によって毎年多くの受講生を公務員試験に合格させています。通信添削や動画講義など充実のサポートがあるので、自分のペースを守りながら集中して学習することが可能です。
特徴 |
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大学受験に強いZ会が公務員試験に強いTACと共同開発 |
受講スタイル |
通信講座 |
資格の大原【専門課程】

簿記や税理士など会計資格で全国的に有名な大原ですが、公務員専門学校の合格実績も豊富です。 社会人向けの講座に加え、全日制の公務員専門学校も全国各地に開校しており、高校生の進路先としても人気。大卒だけでなく高卒程度の公務員試験もしっかりと対応しています。大原ではビジネス実務もしっかりと勉強するので、試験に合格できなくても民間企業への就職の道が開けます。特に高校生の進路先となる公務員専門学校の合格実績が豊富で合格率は9割を超えています。
特徴 |
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公務員1次・筆記試験合格者20,345名(2020年度実績)合格率95.9% |
受講スタイル |
専門課程 |
校舎情報 |
大原法律公務員専門学校(札幌・横浜・大宮・静岡・浜松・名古屋・岐阜・津)、大原公務員・医療事務・語学専門学校(函館)、大原スポーツ公務員専門学校(盛岡・山形・宇都宮・高崎・甲府・長野・松本・福岡・熊本)、大原簿記情報公務員専門学校(仙台・水戸)、大原法律専門学校(東京水道橋)、大原情報ビジネス専門学校(池袋)、大原簿記公務員医療福祉保育専門学校(立川)、大原簿記医療秘書公務員専門学校(町田)大原簿記公務員専門学校(千葉・新潟・富山・愛媛・小倉・大分・宮崎・沖縄)、大原簿記公務員医療情報ビジネス専門学校(津田沼)、大原簿記法律専門学校(柏・福井・金沢・難波・梅田)、大原公務員医療観光専門学校(沼津)、大原簿記情報医療専門学校(名古屋)、大原法律公務員&スポーツ専門学校(大阪)、大原簿記専門学校(神戸)、大原簿記ビジネス公務員専門学校(京都)、大原簿記法律&美容製菓専門学校(和歌山)、情報ITクリエイター法律専門学校(姫路)、大原ビジネス公務員専門学校(岡山・広島) |
まとめ
さて、これまで公務員専門学校とは何かについて見ていただきましたが、公務員になりたいと考えている方のお役に立てたでしょうか?
公務員試験は、一部試験では独学でも合格を目指せますが、国家公務員や全国の県庁・市役所など難関試験の合格を目指す場合は専門学校や予備校で勉強するほうが確実です。
特に、試験合格に向けて効率よく勉強できる環境と、面接対策、小論文対策などもしっかりとできるという点で、公務員専門学校はおすすすめ。
公務員専門学校に通おうか検討している方の中には、費用の負担が心配で悩んでいるという方も多いかと思います。
もし各公務員専門学校の学費をもっと詳しく知りたいという方は、以下の記事を合わせてお読みください。費用の内訳一覧などを細かく解説しています。