刑務官
刑務官は、法務省の国家公務員であり、刑務所や少年刑務所、拘置所などの刑事施設で、被用者に対する日常生活の指導や、施設の運営や警備、管理に携わります。
刑務所や少年刑務所では、受刑者が更生し社会復帰が実現できるように、受刑者の処遇に関わる様々な業務に従事しています。
拘置所においては、刑が確定していない拘留中の被疑者や被告人を収容する施設で、これらの者が逃走したり、証拠を隠ぺいしたりすることを防止するほか、裁判所への出廷の際に護送するなど様々な業務を行います。
刑務官になるためには、刑務官採用試験に合格する必要があり、18歳から29歳までの男女が受験対象で、難易度は高卒程度となっています。
刑務官の魅力
刑務官は、刑務所や拘置所などの刑事施設で特殊な事態が発生しない限り、仕事内容も一定で安定しています
受刑者を指導・管理することがメインの業務となっているので、民間のように厳しい営業ノルマに追われるといったことはありません。
刑務官は、国家公務員であり、危険を伴う特殊な業務なので、一般の行政職の公務員よりも約12%高い給与が設定されています。
初任給与額 (平成26年度4月1日)
初任給 | 190,570円 |
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各種手当 | 扶養手当、住居手当、通勤手当、期末・勤勉手当、超過勤務手当、地域手当等 |
賞与 | 給料の4か月弱程度 |
福利厚生 | 国家公務員共済組合に沿った福利厚生 |
平均年収 | 約600万円弱 |
刑務官の試験概要
受験資格(平成26年度)
- 刑務A、刑務A(武道)、刑務B、刑務B(武道)・・・昭和60年4月2日~平成9年4月1日生まれの者
- 刑務B(社会人)、刑務B(社会人) ・・・昭和49年4月2日~昭和60年4月1日生まれの者
- ※1、2ともに、Aは男子、Bは女子に限る。
刑務官の試験科目および内容(平成25年度)
【試験日】第一次試験:9月21日、第二次試験:10月23~29日
試験 | 試験種目 | 解答題数 | 解答時間 | 配点比率 | 内容 |
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第一次試験 | 基礎能力試験(多肢選択式) | 40題 | 90分 | 4/7 | 公務員として必要な基礎能力(知能及び知識)についての筆記試験 【知能分野20題】 文章理解7題、課題処理7題、数的処理4題、資料解釈2題 【知識分野20題】 自然科学5題、人文科学9題、社会科学6題 |
実技試験 | 120題 | 非公表 | ※2 | 刑務A(武道)・刑務B(武道)のみ 柔道又は剣道の実技に関する試験 |
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作文試験 | 1題 | 50分 | 1/7※1 | 文章による表現力、課題に対する理解力などについての筆記試験 | |
第二次試験 | 人物試験 | 非公表 | 非公表 | 2/7 | 人柄、対人的能力についての個別面接 |
身体検査 | 非公表 | 非公表 | ※2 | 主として胸部疾患、尿、その他一般内科系検査 |
(※1)作文試験は、第一次試験合格者を対象として評定した上で、最終合格者の決定に反映する
(※2)合否判定のみ実施
(※3)次のいずれかに該当する場合は不合格となります
- 身長が男子160㎝、女子148㎝に満たない者
- 体重が男子47㎏、女子40㎏に満たない者
- 裸眼視力がどちらか一眼でも0.6に満たない者(ただし、矯正視力が両眼で1.0以上のものは差し支えない。)
平成26年度 刑務官の試験実施倍率
申込者数 (女性) |
合格者数 (女性) |
採用予定者数 | 倍率 |
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5,885名 (946名) |
1,042名 (254名) |
759名 | 5.6 |
刑務官の第1次試験(択一式)の平均点等
年度 | 試験種目 | 満点 | 平均点 | 標準偏差 |
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2013年 | 基礎能力試験 | 40 | 19.211 | 6.087 |
(※)人事院発表