消防官
消防官は、火災をはじめとするあらゆる災害から市民を守るために市町村の消防職員として活躍する地方公務員です。
なお東京都庁の場合は東京都の管轄となっているため、東京都の職員として職務に従事します。
消防官の採用試験も警察官と同様に教養科目だけで受験でき、複数回受験も可能な採用試験制度となっています。
その際、特に東京消防庁を目指す人は、教養試験の6割を数的処理と自然科学が占めるので理数系科目の対策は必須です。
自治体にもよりますが、警察同様試験区分も大卒、短大卒、高卒程度の三つに分かれています。さらに、東京消防庁では大卒程度の採用試験にⅠ類とは別に専門系の募集も行っています。
専門系は、法律、建築、電気、化学など大学で専攻した専門知識を活かして消防行政の中枢で活躍できる職員を募集しています。
難易度は難易度は国家一般職(大卒程度)よりも比較簡単ですが競争倍率は高く難しい試験ではあります。警察官と試験範囲が似ているため併願で受験する人も多くいます。
消防官の魅力
消防官は、警察同様公平な昇任制度を設けており全ての職員に昇進のチャンスが与えられています。
まずは東京消防庁を例に見てみると、消防官は必要な勤続年数を満たすと誰でも昇任試験の機会が与えられます。
次に、職務の複雑度や責任に応じて級が設定されており、努力すればそれに見合う収入が得られるような給与制度になっています。
消防官も自分の努力で昇任や給与アップが期待でき、市民の命を守る非常に使命感の高い職業です。。
消防官の平均年収は40歳程度で約700万円と言われています。一見、他の公務員と同じくらいですが、消火活動の手当てなど諸手当が充実しています。やはり危険と隣り合わせの職業のため一般の公務員よりも高い給与水準となっています。
初任給与額 (例:東京消防庁消防官)【2012年度1月現在】
職種 | 給与 | 期末・勤勉手当 |
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専門系採用者 | 約255,000円 | 約850,000円 |
Ⅰ類採用者 | 約247,000円 | 約830,000円 |
Ⅱ類採用者 | 約227,000円 | 約760,000円 |
Ⅲ類採用者 | 約208,000円 | 約700,000円 |
消防官の試験概要
東京消防庁の受験資格(平成25年度)
- 昭和59年4月2日から平成4年4月1日までに生まれた人。
- 平成4年4月2日以降に生まれた人で、学校教育法に基づく大学(短期大学を除く)を卒業している人(平成26年3月卒業見込みを含む)又は同等の資格を有する人。
- 昭和59年4月2日から平成6年4月1日までに生まれた人。
- 平成4年4月2日から平成8年4月1日までに生まれた人。
試験区分
専門系の場合、法律、建築、電気、電子・通信、科学、物理、土木、機会のいずれかから選択
消防官の試験科目および内容(平成25年度)
試験科目 | 内容 | ||||
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第 一 次 試 験 |
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教養試験 | 消防官として必要な一般教養について、Ⅰ類は大学卒業程度、Ⅱ類は短大卒業程度、Ⅲ類は高校卒業程度の筆記試験を行ないます。 | ||||
出題範囲は以下のとおりです。 【知能分野】文章理解、英文理解、判断推理、空間概念、数的処理、資料解釈 【知識分野】人文科学:(国語、歴史、地理)社会科学:(法学、政治、経済、社会)自然科学:(数学、物理、化学、生物) |
五肢択一式 45問 |
120分 | |||
論文試験 | 課題式により、Ⅰ類及びⅡ類は論文試験、Ⅲ類は作文試験を実施(800字~1,200字程度) | 1題 | 90分 | ||
適性検査 | 消防官としての適性について検査します。 | ||||
第 二 次 試 験 |
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身体 体力 検査 |
消防官として必要な身体(四肢関節機能を含む)体力及び健康度(尿検査、胸部X線検査、心電図、血液検査を含む)を検査します。 | ||||
口述試験 | 個人面接を実施 |
消防官の身体・体力検査詳細
項目 | 男性 | 女性 |
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身長 | おおむね160cm以上であること | おおむね155cm以上であること |
体重 | おおむね48kg以上であること | おおむね45kg以上であること |
胸囲 | 身長のおおむね2分の1以上 | |
視力 | 視力(矯正視力を含む)が両眼とも0.7以上、かつ、一眼で0.3以上であること。なお、裸眼視力に制限はありません。赤色、青色、及び黄色の色彩の識別ができること。 | |
聴力 | 正常であること(オージオメータによる鈍音聴力検査を実施します。) | |
肺活量 | おおむね3,000cc以上であること | おおむね2,500cc以上であること |
体力検査 | 1km走、反復横とび、上体起こし、立ち幅とび、長座体前屈、握力、腕立て伏せによる体力を検査します。 |
消防官の平成23年度Ⅰ類試験採用実績
申込者 | 一次試験合格者 | 最終合格者 | 合格倍率 |
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5,481 | 1,220 | 516 | 10.6倍 |